冷たいはずの王子様は少女にある勝負を仕掛け、甘い溺愛を注ぐ。

「お前、俺の弱点を探っているだろう?」

「そういう勝負ではないですか」

「それはそうだが……」

歯切れの悪そうな蒼河様を見て、私はついからかいたくなってしまう。


「蒼河様はブロッコリーが苦手なんですね」

「広葉。お前、良い性格をしているな」


不機嫌そうにそう言い放つ蒼河様が可愛く見えてしまう。

蒼河様が自分を探らせるのを止めようとしていることは明白だった。

それでも、私は……



「どんな内容でも、蒼河様のことを知れるのは嬉しいですよ」



私の言葉に蒼河様が急にそっぽを向いた。

一瞬、怒っているのかと思ったが耳が赤くなっていることに気づいた。