冷たいはずの王子様は少女にある勝負を仕掛け、甘い溺愛を注ぐ。

深夜12時、私はこそこそと屋敷のキッチンでホットミルクを作っていた。

先ほどの蒼河様の来訪(らいほう)でどこか緊張して眠れなくなった私は、少しでも気分を落ち着かせたかった。


「ホットミルクって久しぶりかも」


そう呟いた瞬間、後ろから蒼河様の声が聞こえた。





「ホットミルクは俺もあまり飲まないな」




「きゃぁあ!」





叫びながら振り返ると、蒼河様の顔がしっかりと見える。

「どうしているんですか!? もう深夜ですよ!」

どうしよう、今は夜なのに。

そんなにすぐに昼間の私には戻れない。

これは幼い頃からのくせだから。