冷たいはずの王子様は少女にある勝負を仕掛け、甘い溺愛を注ぐ。

しかも今の答えを回数に含めないと主張しても良いはずなのに、蒼河様はそんな素ぶりすら一切見せなかった。

現在の時点では、この対決は圧倒的に私の方が有利(ゆうり)だろう。

しかし、それでも油断出来ないのが「菅沼 蒼河」という人物だった。






「広葉、一つ宣言しておく。俺はこの勝負に負ける気は一切ない」





「私もありませんが」





「はっ、結果が楽しみだな」






どこか蒼河様らしくないような乾いた笑いが耳に残った気がした。