君の笑顔を奪いたい。

その一言で、教室の空気が凍りついたようだった。


「教わってないよ」


にこっと微笑んで返す。つい最近、たまたま図書室で会った先輩に勉強を教えてもらったことがあった。その一回きり。

確かにその人はとても頭がいいと噂だったけれど、その一度で私の学力が著しく向上するわけが——



冷や汗をかいた。


「……なんで、私の学力が上がった下がったわかるの?」

「好きな女の子のことをよく知るのは当然だよ」


きらっと効果音がついてしまいそうなくらい、眩しい笑顔。