焚き火がゆらゆらと揺れる。
「はい、猪の串焼き。脂がのってて美味しいよ」
「怖かったけど、こんなに美味しそうなら、許せる......!」
縄文くんが渡してくれた串を、恐る恐るかじる。
―――じゅわ、と口いっぱいに肉汁が広がった。
「うんまっ!?」
「でしょ?やっぱり猪は美味しいよね。あ、どんぐりもアク抜きしてすり潰して......」
縄文くんは得意げに胸を張る。弥生くんも楽しそうにどんぐりを石で粉状にすり潰している。
待って、どんぐりを食べなきゃいけないの......?
(いや、変なこと考えない!今は、猪肉を食べよう。食べることに集中する!)
談笑の輪の中に、明治さんが戻ってくる。
「さ、夜も更けました。今日はこのままここで休んで、明日の朝には戻りましょう」
「ありがとうございます。明治さん」
翌朝。
今度は弥生くんとと手を繋ぎ、視界がぐにゃり。
次に目を開けた時には、青々とした田んぼが目の前に広がっていた。
「ここは......弥生時代?」
「そうばい!稲作ん時代ばい!!」
眩しい笑顔で振り返った弥生くんの両手には苗。
「こん格好やと汚るるけん着替ゆる」
彼は手をパチンと合わせる。
すると、何処から飛んできたのか分からない土人形が私達の視界を遮る。
「わ、え、すごっ!」
気づけば、魔法少女みたいに衣装チェンジしている!
体にぴったり合う短めの布を身に着け、活動的に動けるようになっていた。色は自然の植物染料で赤や茶、緑など控えめな色合いが多い。
「布は麻が中心やったばってん。袖なしで動きやすさも考えられとるけん、田畑仕事も効率的にでくるんばい!」
服装の説明をしてくれる弥生くんも同じ衣装だ。
「動きやすさ重視、良いですね」
「明治さんは身長高いのに意外と細マッチョだね......」
縄文くんが明治さんの上腕二頭筋を見ながら呟く。
「工業でも体力を使いますし、力をつけないと列強にはなれませんからね」
「準備もできたし田植えぎゃ行こう!」
弥生くんに手を引かれ、田んぼのあぜ道を歩く。柔らかな泥の感触が足裏に伝わる。
「まずは、苗ば丁寧に植えるとよ。根っこを泥にしっかり差し込むことがポイントばい」
そう言われ、私も小さな苗を手に取り、そっと泥に差し込む。指先に伝わるひんやりとした感触。
「もう腰痛くなってきた......」
「まだ一列も植えとらんとに!?」
「農作業とか普段しないから......腰いた」
「そんなん言うと、苗も怒るばいよ〜!こうやって丁寧に植えると根っこがしっかり土に食いつくけん、成長も良くなるとよ」
「おぉー!」
確かに弥生くんが植えた苗はピーンと立っている。それに比べて私の植えた苗はシナーンって感じ。
「根っこばしっかり土に差し込まんと、水ば吸う力が弱くなるけん、もう一回やってみるとよ」
そう言われ、もう一度苗を手に取る。泥のひんやりした感触が指先に伝わり、慎重に根を差し込む。
少し力を入れて土を押さえると、苗がピーンと立った。
「できた......!」
弥生くんはその様子を見て満足そうに頷く。
「こうやって丁寧にやると、稲も元気に育つばい」
「農家さんに感謝ですね」
明治さんが頷く。
ふと横を見ると、縄文くんは田植えからさっさと離れ、土器作りの場所に向かっていた。
「縄文くんはあっちの方が向いていたかもしれませんね」
「確かに」
「あ、そろそろ休憩ばい!」
弥生くんは田んぼの端に腰を下ろす。私も泥のあぜ道に座り込み、足の泥を落としながら一息つく。
翌日、普通に筋肉痛になったのは言うまでもない。
「はい、猪の串焼き。脂がのってて美味しいよ」
「怖かったけど、こんなに美味しそうなら、許せる......!」
縄文くんが渡してくれた串を、恐る恐るかじる。
―――じゅわ、と口いっぱいに肉汁が広がった。
「うんまっ!?」
「でしょ?やっぱり猪は美味しいよね。あ、どんぐりもアク抜きしてすり潰して......」
縄文くんは得意げに胸を張る。弥生くんも楽しそうにどんぐりを石で粉状にすり潰している。
待って、どんぐりを食べなきゃいけないの......?
(いや、変なこと考えない!今は、猪肉を食べよう。食べることに集中する!)
談笑の輪の中に、明治さんが戻ってくる。
「さ、夜も更けました。今日はこのままここで休んで、明日の朝には戻りましょう」
「ありがとうございます。明治さん」
翌朝。
今度は弥生くんとと手を繋ぎ、視界がぐにゃり。
次に目を開けた時には、青々とした田んぼが目の前に広がっていた。
「ここは......弥生時代?」
「そうばい!稲作ん時代ばい!!」
眩しい笑顔で振り返った弥生くんの両手には苗。
「こん格好やと汚るるけん着替ゆる」
彼は手をパチンと合わせる。
すると、何処から飛んできたのか分からない土人形が私達の視界を遮る。
「わ、え、すごっ!」
気づけば、魔法少女みたいに衣装チェンジしている!
体にぴったり合う短めの布を身に着け、活動的に動けるようになっていた。色は自然の植物染料で赤や茶、緑など控えめな色合いが多い。
「布は麻が中心やったばってん。袖なしで動きやすさも考えられとるけん、田畑仕事も効率的にでくるんばい!」
服装の説明をしてくれる弥生くんも同じ衣装だ。
「動きやすさ重視、良いですね」
「明治さんは身長高いのに意外と細マッチョだね......」
縄文くんが明治さんの上腕二頭筋を見ながら呟く。
「工業でも体力を使いますし、力をつけないと列強にはなれませんからね」
「準備もできたし田植えぎゃ行こう!」
弥生くんに手を引かれ、田んぼのあぜ道を歩く。柔らかな泥の感触が足裏に伝わる。
「まずは、苗ば丁寧に植えるとよ。根っこを泥にしっかり差し込むことがポイントばい」
そう言われ、私も小さな苗を手に取り、そっと泥に差し込む。指先に伝わるひんやりとした感触。
「もう腰痛くなってきた......」
「まだ一列も植えとらんとに!?」
「農作業とか普段しないから......腰いた」
「そんなん言うと、苗も怒るばいよ〜!こうやって丁寧に植えると根っこがしっかり土に食いつくけん、成長も良くなるとよ」
「おぉー!」
確かに弥生くんが植えた苗はピーンと立っている。それに比べて私の植えた苗はシナーンって感じ。
「根っこばしっかり土に差し込まんと、水ば吸う力が弱くなるけん、もう一回やってみるとよ」
そう言われ、もう一度苗を手に取る。泥のひんやりした感触が指先に伝わり、慎重に根を差し込む。
少し力を入れて土を押さえると、苗がピーンと立った。
「できた......!」
弥生くんはその様子を見て満足そうに頷く。
「こうやって丁寧にやると、稲も元気に育つばい」
「農家さんに感謝ですね」
明治さんが頷く。
ふと横を見ると、縄文くんは田植えからさっさと離れ、土器作りの場所に向かっていた。
「縄文くんはあっちの方が向いていたかもしれませんね」
「確かに」
「あ、そろそろ休憩ばい!」
弥生くんは田んぼの端に腰を下ろす。私も泥のあぜ道に座り込み、足の泥を落としながら一息つく。
翌日、普通に筋肉痛になったのは言うまでもない。



