「……わたしも……知りたい、です」 「うん」 「もっと、圭吾さんのこと」 「……ありがとう」 神崎が、そっと手を差し出す。 澪も、おそるおそる、それを取った。 ぎゅっとは握られない。 ただ、つないだだけの手。けれど、そこには確かに、未来に続く約束があった。 その夜、澪はベッドの上でスマホを開きながら、再生リストに新しいプレイリストを作った。