何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした

「して、皆藤と言ったな。すずがお前たちの家で住み込みで家政婦まがいのことをしているというのは本当か?」

わたしが黙ったタイミングで、つかささまとの話を続ける。

「はい。すずさんはよく働いてくれていて…」

「下らんな」

つかささまの言葉を遮ってお父様は吐き捨てるように放った。

「歴史ある良家のひとり娘が許嫁を寝取られた挙句、家出して男だらけの家で住み込みで家政婦の真似事など、恥さらしもいいところだ」

お父様はまるで汚いものを見るような目でわたしを…。

忘れかけていた記憶がまざまざと甦る。

幼き頃より恋焦がれていた想い人が、違う女性と息を乱しながら肌を重ねていた、あの、地獄を見たかのような光景。

体中から血の気が引いてゆくのが自分でもわかった。