何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした


何より驚いたのはこのわたしだ。

お父様の隙を見てわたしの隣に座っている翠さまにコソッと話しかける。

「翠さま、つかささまのご職業ってそうなのですか…?」

「ああ。数あるCM会社の中でも最大手の会社だよ。あいつ普段はあんなにチャラチャラしてんのに仕事はバリバリ出来るから寄ってくる女も絶えないってワケ」

「な、なるほど…」

そう言えば、わたしはまだ遣都さまのご職業も何なのか存じ上げないわ…。

…ん?

「翠さま。わたしは翠さまのご職業も何なのか存じ上げません」

そうだ。千聖さまが翠さまの「太客」だってことしか…

翠さまの整った唇が言葉を紡ぐよりも早く、

「すず。私が話をしているというのに男と無駄口を叩くか?」

お父様の怒りがこもった低い地鳴りのような声がまたわたしを凍らせた。