スターリーキューピッド

「さっき友達から連絡が来てさ」

「学校の近くの公園に、巨大な丸い模様ができてるんだって!」


その友人が言うには、運動場のど真ん中に出現しているとのこと。

気にはなるけど、まだぼたもち作ってる途中だしな……。


「悪いけど、今は……」

「何それ面白そう! 行く行く!」

「あっ、ちょっと!」


私の声にかぶせる勢いで返答し、急いで出発準備をしに戻っていった珠夏。

あんなに楽しみにしてたのに、ためらいもなくあっさりと……。


ぼたもちを可哀想に思いながらも、昨日と同様、一応付き添うことに。

スマホと帽子を持って、公園へ足を運ぶ。


「ねぇ、もしかして、あれが……?」

「多分そうかもな」


中に入ると、運動場の周りに人だかりができていた。祝日というのもあってか、小学生からお年寄りまで、幅広い年代の人たちが集まっている。

ざっと見た感じ、20人くらいってところかな。