──ピーンポーン。
家族全員でぼたもちの下準備をしていると、インターホンが鳴った。
【こんにちはー。真中です】
【珠夏ちゃんと美月ちゃんいますか?】
「はーい。いますよー」
モニターに映る人物に応答し、壁掛け時計をチラリ。
11時25分。お昼頃にって約束だったけど、もう完成したのかな。
珠夏と一緒に玄関に向かい、ドアを開ける。
「あっ、美月ちゃん! こんにちは!」
「こんにちは。ぼたもち持ってきたの?」
「いや、ぼたもちはまだできてなくて」
「よかったら一緒に、ミステリーサークル観に行きませんか?」
「「ミステリーサークル……?」」
七海ちゃんの口から出た単語に、姉妹揃って目をパチパチさせる。
ミステリーサークルって、都市伝説系の番組でたまに紹介されてる、不思議な模様のことだよね?
畑とかの広い場所に現れて、『UFOが降り立った跡だ!』って騒がれてるのをテレビで観たことがある。



