スターリーキューピッド

母と協力し、リビングに呼び戻す。

教えてあげてる最中にごめんね。気持ちはわからなくもないけど、昨日は9時過ぎに帰ってきてたから。私たちが寝る頃にお風呂入ってたから、もう少し寝かせてあげて。


「ほら、七海ちゃんに教えてあげないと!」

「……そうだね」


ちょっぴり不満げな顔で母からスマホを受け取った珠夏。

邪魔されて嫌だった、というよりは、蟹座が8位だったからっぽいな。視線がテレビに向いてるもん。

張り切れば張り切るほど空回りしやすい。肩の力を抜くことを意識しよう、か。

今日は休みだからあまり関係なさそうだけど、明日に備えてゆったりと過ごしますか。


アドバイスを確認し、自分も明吾に教えようと席を立った、その時。


──ドォォォォン!


何かがぶつかったような音と地響き。

急いで椅子を引き、ダイニングテーブルの下に潜り込む。


「2人とも、大丈夫!?」

「うん……」

「大丈夫」