始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「....私の彼氏になってくれない?」



「...............」



相も変わらず静かな空気が2人の間に流れる。



....やばい。



私、絶対に言い方を間違えた。



どこをどう間違えたのか言えないけど、おもいっきり間違った言い方をしたことだけは分かる。



その証拠に成瀬くんが固まってしまっている。



「あ、あの、そうじゃなくて....!成瀬くんに彼氏役をお願いできないかなと思って....」



「彼氏役?俺が島さんの?」



ここでようやく固まっていた成瀬くんが言葉を発した。



「うん。7月末にある花火大会までの間、私の彼氏になってほしいんだ」



「あの大きめな花火大会まで?もう少し詳細を聞いても?」



「もちろん。ちゃんと話すよ。実は私の友達が両片思いの状態で、2人の恋を実らせてあげたい。



だけど2人は優しいから、私がいたらくっつかないまま。一大イベントである花火大会に2人の時間を作ってあげたくて。



だからこそとっさに私は彼氏がいるからと嘘をついちゃった。だけど納得させるためには彼氏を紹介しなくちゃいけなくて....」