「いや、実は───」
成瀬くんになら話せる気がして、話し始めようとしたした時にふと思った。
学校で偽彼氏を頼めるような男子はいない。
かといって赤の他人に頼めるような度胸は私にはない。
その点に比べて今、目の前にいる男は同じ学校ではない、だけどこうして繋がっている、そしてある程度気心が知れている。
偽彼氏の理想条件を全て満たしているのでは....?
でも偽彼氏を頼むのには絶対的な条件を確認しないといけない。
「ねぇ成瀬くん、今からすごく変なこと聞いていい?」
「変なこと?俺に答えられることならいいよ」
「....成瀬くんってさ彼女いる?」
「.....!?い、いないけど...」
一瞬驚いた顔をしたけど、彼の答えはノーだった。
最難関と思われた壁を突破することができた。



