始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「少し狭いけど、ごめんね。きつくない?」



「全然大丈夫。成瀬くんこそ辛くない?」



私のスペースを成瀬くんが守ってくれている形だから、さっきよりも空間ができて楽になった。



目の前に立って私の壁となってくれている彼の方がきついはず。



「辛くないよ。俺、こう見えても鍛えてるからね?」



こうやってさらりと心配をかわしてしまう。



気遣いの仕方がスマートというか、当たり前にされているから気づけないこともある。



「島さんのその目、信じてないでしょ?本当に家でトレーニングしているからね!?」



別に何も言ってないのに、必死に言い訳する姿が面白くて思わず笑ってしまった。



「そんな必死にならなくても疑ってないよ。成瀬くんは嘘を言う人じゃないって知ってるし」



「....心臓に悪い」