始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「それならよかった。本当にヤバくなったら無莉せず言うんだぞ?島は抱え込む節があるからな」



私がこの塾に惹かれたのは面談を担当してくれた桃山先生の人柄だった。



もちろん初めましてだったけど、一発でこの人は良い人だと分かった。



たった1人の女子高生に対して真摯に向き合ってくれて、この人に教わりたいと思えたから。



なんでか分からないけれど先生と話していると、いつの間にか色んなことを話してしまって自分でも驚く時がある。



そのせいで先生は私の家庭事情も知っていて、よく気にかけてくれる。



親とすら思えないあの人に比べて桃山先生の方がよっぽど親らしいことをしてくれてる。



先生の温かさに何度も救われたよ。



「ありがとうございます!先生も頑張ってくださいね」



「おぅ。時間も遅いから気を付けて帰れよ」



それじゃあと言って先生は、生徒たちが集まっているところへ戻っていった。