「愛莉は今日塾だっけ?」
「うん。だから一緒には帰れないんだ。ごめんね」
「全然気にしないで。塾頑張ってね!」
金曜日。
重たい系の授業を終えて下校時間。
教室で萌花とは別れて、私は通っている塾へ向かう。
塾は最寄駅から5駅先のちょうど私が乗り換える駅の近くにある。
乗り換えと言ってもそんなに大きくない駅だから、そこまで混んでいないところが良いところ。
同じように制服を着ている学生達を横目に塾へ行くルートを一直線に歩く。
駅の出口から塾までは歩いて5分くらいなのでかなり近い。
蒸し暑い空気を感じながら少し歩くと、大きな建物が見えてきて”桜塾”と書かれた看板がある。
この桜塾こそが私が通っている塾。
見た目は普通の会社のビルみたいなんだけど、れっきとした塾なんだよね。



