始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「確かに。じゃあ帰ろっか」



2人でうなずいてから廊下を歩き出す。



彼女の言い分ももちろん分かるけど、最大の要因は彼女自身がせっかちであるということだと思う。



帰りの準備だけじゃなくて、行くときの準備や着替えもとっても早い。



モタモタしていると置いていかれるから私はいつも必死だ。



「愛莉、今日はこの後ひま?」



「塾の日じゃないから特に用事はないかな」



「だったら少しだけ寄り道しない?せっかく早く終わったんだし」



「いいよ。あまり遅くはならないようにしないとだけどね」



もう17歳とは言え、まだ高校生。



夜遅くなって1人で帰宅するとどんな事件に巻き込まれるか分からないからね。



ここは比較的治安がいい街ではあるけど、用心しておくに越したことはないと思う。