【完】始まりは偽彼氏、でも本気の恋




なんであの時に聞かなかったんだろう....。



今彼女がいないからって好きな人もいないとは限らないのに。



「その彼女は俺が初めて塾に行った時に出会ったんだ。それから話すようになってあるテストの日、俺が一式筆記用具を忘れたことがあって困っていた時に彼女が声をかけてくれた」



「........えっ」



彼の言葉を聞いて、一瞬であの日の記憶が思い起こされる。



──だって彼が初めて塾に来た日にたまたま会って声をかけたのは私....。



もしかして私以外にも声をかけた人がいたの?



それに確か光輝くんが入ってすぐの実力テストの時に、一人で焦っている声が聞こえてきたから──



「彼女は何個も持ってるからと言ってシャーペンと芯と消しゴムを貸してくれたんだ」



振り向くと彼が筆記用具を持っていなくて、私が貸してあげた....。