私の言葉は正しく伝わったらしく、忍くんは萌花を引っ張っていって先に進んでいった。
──大丈夫。
あの2人ならきっと上手くいく。
次に会う時は見事に結ばれた恋人同士の2人になっているはず。
私の高校生活を変えてくれた2人は絶対に幸せになってほしいから。
心の中でそんなことを願いながら、先を歩いていく2人を後ろから見守った。
「愛莉、俺達も行こうか?」
「う、うん。何か屋台で買っていく?」
「そうだね。少しだけ食べるものを買って花火大会を見るスペースに行った方がいいかな」
方針が決まったところで、何か食べるものを買うために人混みを進んでいかなければいけない。
覚悟を決めて歩き出そうとした時に、ふと右手に優しい温もりを感じた。
その感覚を覚えていた私は彼に手を繋がれたのだとすぐに分かった。



