【完】始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「それなのに相手が亡くなった。私達はこの怒りや悲しみをどこにぶつければいいのか分からなくなってしまったの」



相手が悪いと分かっているのに、犯人はもうこの世に存在しない。



残された人達はどうしようもない思いを、誰にもぶつかられなかった。



そんなの....辛すぎるよ。



「それに光輝は覚えてないけど、怪我の具合はお父さんと同じくらいに酷かったの」



「....え、それじゃあ....」



「もしお父さんが先に救出されて運ばれていたら光輝が死んでいた、もしくは2人とも死んでいたかもしれない」



そのことをお父さんは分かっていて、光輝くんを先に助けるように頼んだのだろうか?



「外見の怪我はお父さんの方が酷かったけど、光輝も運ばれる前に意識を失って、病院に到着後8時間を超える手術の末助かったの」



考えてみれば真正面から車に突っ込まれて、軽傷で済むはずがない。