【完】始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「あの日は雪の予報だった。本来なら試験会場から電車で帰る予定だったけど、俺が無理を言って父さんに送迎を頼んだんだ。



それなのに結局帰る時間になっても雪は降らなくて、それでも父さんは迎えに来てくれた。



そして事故は起こり、先に救出されて結局俺だけが助かって、父さんは亡くなった」



光輝くんは後悔しているのか、いや自分を責めているんだ。



自分があの日送迎を頼まなければ、電車で帰っていれば、事故に遭うことはなかったのではないかと。



「あの日以来、自分が大嫌いになった。中3にもなって送り迎えを頼んで、自分だけが助かって父さんを死なせた。



母さんと乃々香に申し訳がなくて、俺が泣く資格もないからどうしようもなくて辛かった」



なんて声をかければいいのか分からない。



一番悪いのは信号を無視して突っ込んできた対向車の運転手だと思う。



だけど、自分のせいで父親は亡くなったのだという自責の念は無くならない。