「....俺達の父さんはもういないんだ」
もういないって.....ことはまさか。
「っ、ごめん。私無神経なことを....」
光輝くんがいないと言った意味はおそらく、もうこの世にはいないということ。
つまり2人のお父さんは既に亡くなっている....。
そんなこと絶対に触れられたくないはずなのに、私は無神経に傷を抉るようなことを聞いてしまった。
「謝らないでいいよ。愛莉、俺にちょっと着いてきてもらってもいい?」
「....うん」
自分の馬鹿さ加減に嫌気がさして、うつむいていたところに言われて光輝くんの後をついていく。
まだ中学生の乃々香ちゃんは辛い記憶だろうに、私の発言のせいで傷ついたりしたら自分が許せない。
この人達を絶対に傷つけることはしたくないと決めたはずなのに。



