始まりは偽彼氏、でも本気の恋




ごめんと謝ろうとした時、目の前を小さな男の子が走り抜けていった。



その後ろから母親らしき人がすいませんと言いながら、ついていった。



あのまま私が進んでいたら間違いなく、あの男の子と衝突していた。



それを見越して光輝くんは咄嗟に私の腕を引いてくれたのか。



「....ごめん、光輝くん。いきなりよろけて。大丈夫だった?」



「あぁ全然大丈夫。俺こそいきなり手を引いてごめん。驚いたろ?」



「驚きはしたけど、あの男の子が走ってくるのが見えたからでしょ?私、あのまま行ってたらぶつかってたから、止めてくれてありがとう」



夏休み期間中の更に土曜日ということで、今日の水族館は賑わっていて親子連れが多い。



周りにたくさん小さな子達がいるから、ぶつからないように気を配っていたのに。