始まりは偽彼氏、でも本気の恋




「あっ言い忘れてたけど、愛莉の私服姿初めてだよね。似合ってる」



「.......!!」



「じゃあ行こっか」



おそらく顔が赤くなってる私を尻目に駅方向へ歩いていく彼。



なんでこんなことサラッと言えるの⁉︎



偽物の彼女に対して、こんなこと言って許されるの?



私じゃなかったら本気にしてるよ⁉︎



この人は女たらしだ、天然の女たらしだ。



「.....タチ悪い」



「つい我慢できなくて。本当に似合ってるからさ」



「バカ!」



あまりに耐えられなくて、思わず口から出た暴言。



この顔の熱さは気温のせいじゃないことは分かっているけど、今は気温のせいにさせてほしい。



じゃないと私はもう耐えられなくなってしまう。



後ろ姿だけでもカッコいいこの人を、私は追いかけたくなってしまうから。