始まりは偽彼氏、でも本気の恋




だからこそ期待することを諦めた。



その日からだったかな、お父さんとお母さんと言わなくなったのは。



だってどうしたってこんな人達が親だなんて私には認められなかったから。



大我が生まれた時も、あの人が妊娠していることさえ知らなかった。



いつのまにか出産を終えていて、赤ちゃんの大我を連れてきた時は本当にびっくりした。



それから大我のお世話を全部私に任せて仕事に没頭した。



あなた達は知らないでしょう、小さい頃の大我はいつも泣いていたの。



まだ幼いのに両親の温もりすら感じられず、私しかいない状況に。



私にできる最大限をやったとしても、母親になることはできないから。



大我の前では泣かないようにしていたけど、いつも心が痛くて苦しくて辛かった。



この子の寂しさを私ではどうしても埋めてあげられないことを思い知ったから。