「ほら、吉野さん怒って出て行ったじゃん」

「当たり前だろ。あのモノマネは寒すぎる」

「ていうか、結局吉野さん少しも笑わなかったな」

私は誰もいない廊下まで歩き続ける。

もう耐えられなくて限界が来ていた。



「ふはっ!」



一度笑い始めると、笑いが止まらない。

「ふふっ……ダメだ、面白すぎる」

私はあんなくだらないノリでも笑ってしまうくらい笑いの沸点が低い。

誰もいない静かな廊下に私の笑い声が響く。

「もっと人のいない所行こっと」