「それでも創造主様はなんとか貴方様を回帰させることに成功したのです!貴方様にこの世界の真実をお伝えするのは創造主様の本意では無かったのですが、こうなってしまっては仕方ないのです!」
「でも、私を回帰させてどうしたいのでしょうか」
「それはもちろん!貴方様に主人公の座を侵略者から奪い返して頂きたいのです!」
「奪い返すって……どうやって……?」
「この世界は貴方様の為の世界なのです。なので、主人公である貴方様が幸せになれば、それはもう奪い返せたという事になるのです!」
「私が、幸せに……」
私は婚外子だ。
アドラティオ王家からは疎まれ、居場所はこの世界のどこにも無い。そんな私に、どうやって幸せになれと言うのだろうか。
視線を床に落とすと、ハルモニアの柔らかい手が頬に当たり、彼の暖かい体温が触れた箇所から広がった。
「大丈夫なのです。よく思い出すのですよ。貴方様の髪と瞳の色、この世界で唯一の色。その色が表す意味をよく考えるのです!……今僕から言えるのはこれで全部なのです!それではラエティティア様、貴方様の創り上げる物語、楽しみにしているのです!」
ハルモニアは最後にスリスリと私の頬に頬ずりをすると、一瞬で目の前から消えてしまった。
夢では無い。何故なら私の頬にはハルモニアの体温がまだ残っていたから。
「でも、私を回帰させてどうしたいのでしょうか」
「それはもちろん!貴方様に主人公の座を侵略者から奪い返して頂きたいのです!」
「奪い返すって……どうやって……?」
「この世界は貴方様の為の世界なのです。なので、主人公である貴方様が幸せになれば、それはもう奪い返せたという事になるのです!」
「私が、幸せに……」
私は婚外子だ。
アドラティオ王家からは疎まれ、居場所はこの世界のどこにも無い。そんな私に、どうやって幸せになれと言うのだろうか。
視線を床に落とすと、ハルモニアの柔らかい手が頬に当たり、彼の暖かい体温が触れた箇所から広がった。
「大丈夫なのです。よく思い出すのですよ。貴方様の髪と瞳の色、この世界で唯一の色。その色が表す意味をよく考えるのです!……今僕から言えるのはこれで全部なのです!それではラエティティア様、貴方様の創り上げる物語、楽しみにしているのです!」
ハルモニアは最後にスリスリと私の頬に頬ずりをすると、一瞬で目の前から消えてしまった。
夢では無い。何故なら私の頬にはハルモニアの体温がまだ残っていたから。

