私の母フォルトゥナはテネブラエ王国の王女で、テネブラエ現国王の実の姉だった。
そんなお母様はテネブラエ王国が天災に襲われた際、アドラティオ王国に休戦を申し入れる為に、先代国王の手でアドラティオ王国に王妃という名の人質として売られたのだ。
その時、すでにお母様は婚約者との子どもを身ごもっていて、アドラティオ国王との婚礼の儀の後に私を出産したらしい。
アドラティオ王家としても、売られたとは言え一国の王女の子供でありテネブラエ王家の血を引く私を理由もなく無碍にする事が出来ず、王女としての地位を仕方なく与えたと言う訳だった。
実の父親を知る母が私の八歳の誕生日に亡くなったことで、私は完全に孤立した。母がテネブラエから連れてきた侍女兼乳母のパクシー以外に頼りにできる者も私にはいない。
牢獄のようなこの離宮で、城仕えの侍女達に虐げられる日々。そんな生活を送っていた十六歳のある日ーー
「ラエティティア第二王女を国家反逆罪で連行する!」
「国家反逆罪……?なんの事ですか?私は何も……」
急に部屋にやってきた王家直属の騎士達はそう言うと私とパクシーを拘束し、私達はそのまま地下牢に繋がれてしまった。
そんなお母様はテネブラエ王国が天災に襲われた際、アドラティオ王国に休戦を申し入れる為に、先代国王の手でアドラティオ王国に王妃という名の人質として売られたのだ。
その時、すでにお母様は婚約者との子どもを身ごもっていて、アドラティオ国王との婚礼の儀の後に私を出産したらしい。
アドラティオ王家としても、売られたとは言え一国の王女の子供でありテネブラエ王家の血を引く私を理由もなく無碍にする事が出来ず、王女としての地位を仕方なく与えたと言う訳だった。
実の父親を知る母が私の八歳の誕生日に亡くなったことで、私は完全に孤立した。母がテネブラエから連れてきた侍女兼乳母のパクシー以外に頼りにできる者も私にはいない。
牢獄のようなこの離宮で、城仕えの侍女達に虐げられる日々。そんな生活を送っていた十六歳のある日ーー
「ラエティティア第二王女を国家反逆罪で連行する!」
「国家反逆罪……?なんの事ですか?私は何も……」
急に部屋にやってきた王家直属の騎士達はそう言うと私とパクシーを拘束し、私達はそのまま地下牢に繋がれてしまった。

