私の人生は、幸せだとは到底言えなかった。

アドラティオ王国第三王妃フォルトゥナ・ノクス・アドラティオの婚外子、第二王女ラエティティア・ノクス・アドラティオ。これがこのアドラティオ王国での私の身分だ。

婚外子の私が何故王女の身分を与えられているか説明するには、まずこの世界の成り立ちから説明しなくてはならないだろう。

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この世界は《創造神ゲネシス》が創造した《アエテルニタス》という世界で、太古の時代に天使と悪魔が地上で権力争いを行なっていた。

それに大層腹を立てたゲネシスは地上を四つの領土に分ける事にした。

その内の一つに自らの子供達を住まわせ、アエテルニタスで最高権力を持つ《神聖国ペルぺトゥス》を建国し、更に天使の為に《アドラティオ王国》を、悪魔の為に《テネブラエ王国》、元々地上で暮らしていた人間達の為に《レフレクシオ帝国》を建国した。

それにより天使と悪魔の権力争いは無くなったが、数千年経った今でも両国の子孫たちの仲は最悪で水面下での争いを何度も繰り返していた。
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