貴女の真っ白いアイスを舌先で感じさせて




ミー…ン……ミンミンミ…ミー…ン………


「はあ~あっつう」
「ほんとね。もう夕方なのにね~」
「アイス買ってさ、いつものところに行こっか」
「そうだね、そうしよっ!」

 17時。

 私と梓希(あずき)は、学校帰りにコンビニに寄ってアイスを買うと、そのコンビニの裏にある、木々が繁った公園に入る。
 その公園の端っこにある、屋根のついた休憩所に私と梓希は座り、コンビニの袋をガサガサとさせながらアイスを取り出す。
 私は、ミルクのソフトクリーム。梓希は、ミルクのアイスキャンディー。

「ふぅっ、生き返る~」
「つめたくて美味しいね」

 時々、額の汗を手で拭いながら、梓希はミルクのアイスキャンディーを、美味しそうにペロペロと舐めていた。ふと、そのアイスキャンディーの向こうに目が行く。
 普段は、シャツの一番上のボタンまできっちり閉めて、綺麗にリボンを結んでいるのに、今日はボタンをふたつ外し、リボンを少し緩めている。
 普段は見えない、梓希の白い鎖骨。見てると……なんだかムラムラしてきた。
 ぽ~……っと、梓希の白い鎖骨に見とれていると。

「あっ……」
「どうかしたの?」
「アイス、とけてきてるよ」

 そう言われて私のソフトクリームを見ると、どろどろにとけて、今にも私の手に白い液体が零れそうになっていた。

「あっ、ほんと……だ」

 とけたアイスが手に落ちる前に、舌で舐め取ろうとしたその時。梓希がソフトクリームを握る私の手ごとぎゅっと握り、私のソフトクリームを舐めあげた。

 ペロ……ペロッ……

 長い黒髪を風で揺らしながら、私のソフトクリームを舐めあげる梓希。すると、どろどろにとけたソフトクリームが梓希の舌の横を零れ────

 ぴちゃっ……

 梓希の白い鎖骨に、ソフトクリームの白い液体が飛んだ。

「あっ……」

 つうっ……と、梓希の鎖骨に飛んだ白い液体は、胸元へと流れて行く……

「やぁだ~……おっぱいがアイスでべとべとになっちゃうよ」
「……じゃあ、私が舐めて綺麗にしてあげる」
「え?」

 私はそう言い、梓希の制服の赤いリボンをしゅるっ……と解くと。

「ちょっ、深月(みつき)!誰も居ないからって……こっ、こんなところで……きゃっ!」

 私は梓希の鎖骨に飛んだ白い液体を、舌先でちろちろと舐めはじめた。

 「はっ……みつっ!……つぅ……」

 はあはあと息をあげる、梓希。

 夕方だと言うのに、蝉の声がミンミンとうるさい。蝉の声のせいか、全身が熱く火照ってくる。

 判断(ブレーキ)が効かなくなってくる。

 止まらない。

 欲望が。

 梓希の全てを、今にも食べそうになる。

 人気がないとはいえ、(こんなところ)で。

 梓希のシャツのボタンを外そうとした、その時だった。

「……んぅっ」

 急に、息苦しくなった。梓希が、私の唇にキスしたようだ。

「んっ……」
「んふぅ……」


 ──────────ちゅ……ぱっ。


 梓希は私の唇から、水の弾ける音をたてながら唇を離れると。

「……んもぅ。こんなところではダーメっ!……つづきは私のお家でシよ♡」


 梓希はにこっと妖しくほほえんだ。