動物園のあとは、くっついている植物園へも足を運んだ。
バラ園なんかもあるみたいだけれど、見頃はまだ先みたい。
でも温室の花々はどれもきれいでとっても魅入っちゃった。
見渡すかぎり緑と色とりどりの花々で、なんだかマイナスイオンを感じる。
「桃花、きれいだね」
「うん!」
ゆきにしては珍しく、花々に見惚れているみたいだった。
ゆきはお花が好きなのかな……?
ゆきはいつも私を支えてくれてばかりいる。
ゆきの嬉しそうな表情を見て、ゆきも今日の校外学習を一緒に楽しんでくれているとわかって、私も嬉しくなっちゃった。
「あ、この花…」
「え?」
ゆきは小さなピンク色の花を指差す。
「アルメリアだって」
「わあ、きれいなピンク色だね。はじめて聞く名前の花だ!」
「花言葉は、心づかい・思いやり、だって。桃花にぴったりだ」
「ええっ!ゆきのほうがぴったりだよ!いつも私を気にかけてくれてありがとう!」
「それはお互いさまだよ。桃花はいつも僕たちのことを思いやってくれてる。ありがとう」
「えへへ、そうかなぁ…?」
なんだか面と向かってそんなことを言われて、ちょっと恥ずかしかった。
みんなが楽しいほうが、私も楽しいもんね!
動植物園を見て、私たちはまた、パーク内に戻ってくる。
ちょっと遅めのお昼ご飯を食べたあとは、コーヒーカップや、メリーゴーランド、劇場でショーを見たりと楽しんだ。
お土産屋さんでは、私、すみれ、ゆきがねこのカチューシャをつけて、そらは犬耳の帽子、あかねはもちろんうさみみカチューシャをつけた。
みんな当然のように似合っていて、みんなで買って、みんなで付けて歩いた。



