そんなふうにおしゃべりをしていると、私たちの番がやってきた。
いざ乗るとなると、やっぱり少しドキドキする。
すみれとゆき、そして私とあかね、その後ろにそら。
座席に乗りこみ、シートベルトを締めると、さらにドキドキと心臓がうるさくなった。
そこで私ははっとする。
このドキドキは、わくわく?それとも怖さなのかな?緊張もあるかも?
なんていつもみたいに自分の感情がなにか物語に使えないかな?って考えていたら、隣のあかねが私の手を握った。
「も、桃花ちゃん……っ」
あかねの顔は真っ青で、今にも泣き出しそうな顔をしていた。
「あ、あかね!?大丈夫!?」
あかねは小さく首を横に振る。
私はあわててスタッフさんを呼んだ。



