「桃花?大丈夫?体調悪い?」
「大丈夫だよ…」
起き上がろうとするけれど、なんだか身体がさっきよりも重くなっていてうまく力が入らなかった。
そんな私に、ゆきは自分の顔を近づける。
「ゆ、ゆき……?」
ゆきのおでこが私のおでこに触れる。
「桃花、かなり熱があるじゃないか。今氷枕持ってくるから、横になってて」
「……うん」
そっか、私、熱があったのか。
私は布団にもぐって目をつむる。
目をつむっても考えることは一緒だった。
小説のコンテスト、私だめだったよ。
みんなせっかく協力してくれたのに、結果を残せなかった……。
ごめんね……。
気がつくと私は、すっかり眠りに落ちていた。



