「あ、いけない!飼育係の仕事しなきゃ」
教室で飼っているハリネズミのお世話と、うさぎ小屋の掃除。
それが私の毎朝の飼育係の仕事。
教室の後ろにあるロッカーの上のケージを覗く。
「遅くなってごめんね」
そう言いながらご飯の準備をしていたのだけれど。
「あれ…?」
いつもそこにいるハリネズミの姿はなくて。
不思議に思って辺りをきょろきょろ見回していると、とんっとだれかにぶつかった。
「あ、ご、ごめんなさいっ」
顔を上げると、見たこともない強面な男の子。
髪はつんつんと立っていて、ワックスかなにかで固めているのかな?、ちょっと怖そうな見た目だった。
「こっちこそ悪かったな」
そう言って、窓際の席に座る男の子。
「え?だ、だれ?」
平然と私のクラスに来て席に座っているけれど、全然見たことのないひとだった。
つづいて、
「おはよう」
と、優雅な凛とした声で女の子が教室に入ってきた。
けれど、これまた見たことのない女の子。
「え、え?」
見たことのない生徒が、うちのクラスに半分くらいいる気がする。
「ど、どうなってるの……?」
私がまた混乱していると、制服の裾をちょんちょんと引っ張られた。
振り返ると、私と同じくらいの身長の男の子がいた。



