男の子たちは私の目の前で、うちのねこたちの名前を呼ぶ。
私の言葉に、今度はふたりが首をかしげた。
「桃花、なに言ってんだ?」
「僕たち、ずっと一緒に暮らしてるでしょ?」
「え?……え?」
もしかして……、いやでもそんなはずないよね……?
混乱する頭で部屋を見回してみても、いつもいるもふもふのねこ二匹の姿はなかった。
「あの、すみれ?」
「なんだよ」
私が呼びかけると、黒髪の男の子が返事をする。
「えっと、ゆき?」
「はーい」
今度は白髪の子がのんびりと返事をする。
「………………ええっ!!!!!?」
今日二度目の大声に、ふたりはきょとんとしている。
「すみれ!?ゆき!?に、に、人間になってるーーーっ!?!?」
昨晩までもふもふのねこだったふたりが、イケメンの男の子になっていました……。



