四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

『俺も行く。主は見てないとすぐどっか行きそうだし、夏生から守らないと可哀想だから。』

『まぁたまには息抜きも必要だし、主様からのお誘いだから行かせてもらいます。主様の身に危険が及んでもいけませんし。』

 幸いにもみんな乗り気だったから良かったものの……話をした時、何故か伊春君は不満そうにしていた。

『主様が皆と行きたいと仰るならば、私はそれに従います。』

 不満気というよりかは拗ねていたみたいだったけど、どうしてなんだろう?

 もしかして伊春君、大勢で遊びに行くの得意じゃなかったのかな……なら悪い事しちゃったかも。

 伊春君は優しいから自分からは絶対そういう事は言わないだろうし、我慢してたらどうしよう……。

 ひとしきりそう考えてしまうけど、今悩んでたってきっとどうしようもない。もし嫌そうにしてたら、ちゃんと話を聞こう。

「陽依っ、そろそろ行かなきゃ時間やばいんじゃない?」

「えっ、もうそんな時間……!? と、とりあえず行ってきます!」

「はーいいってらっしゃーい! ……そんじゃ、あたしも部活行きますか。」