四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「チューリップもネモフィラもルピナスも枯れてますよっ!? まだ枯れない花のはずなのに……!」

「どうしてだろ……当番が整理をサボった、だけじゃすぐ枯れないよね。」

「その点はご安心ください! あたしが昨日見た時はまだ咲いてました!」

 じゃあ、尚更どうして枯れて……。

 無惨にも茶色く染まっている花たちを見たその瞬間、ざわっと嫌な予感が体中に走る。

 ……もしかしてフィアスコのせい、なのかな。

 人間に害がないと言えど、花を枯らすのは生態系を崩していると言っても過言じゃないはず。

 でも私はフィアスコについてまだ詳しく知らないし、心配しすぎなのかも。

「とりあえずこの花は……残念だけど処分しようか。」

「はい……ここまで枯れていたら、お世話しても復活しないですしね。」

 枯れてしまった花たちを眺めながら、しょぼんと肩を落としている後輩ちゃんと一緒に片付ける。

 後輩ちゃんは小学生の頃から環境委員だったらしくて花に愛着があるから……どうにかしてあげたいけど、原因が分からない以上私にはどうもできない。