四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 太陽が燦々と照りつけていて雨が降る気配もなし、本当に真夏日だ。昨日までは普通に春らしい気温だったのに、どうしてこんな急に……。

 気温が気温だからか春休みなのに人はほとんど歩いてなくて、住宅街らしからぬ異様な光景が広がっていた。

「えっと……経口補水液とアイスと冷却シートと、塩分タブレットと……一応氷も持っていこう。」

 その途中コンビニに寄って天毬に持っていく用のものを買い、自分にもジュースも購入。

 コンビニ内と外じゃ天地の差があり、ずっとコンビニから出たくない……と一瞬考える。

 でも死にそうな天毬の事を思い出して、帽子を被り直してから急いで天毬の元へと走った。

 天毬の住んでいるアパートはお世辞にも立派とは言えず、建てられてから結構経っているらしい。

 エアコンも付いてないって言ってたし、倒れてたりしないよね!?

 そう考えると居ても立ってもいられなくて、アパートに着いた瞬間私は何度もノックした。

「天毬っ、来たよ! 開けても大丈夫!?」

「ひ、より……うん、開けて……」