四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 えぇ……そう言われてもなぁ。

 第一私と伊春君じゃ釣り合わない。付き合ってるなんて、伊春君に申し訳なさすぎるっ……!

「……私じゃ伊春君の隣は似合わないよ。伊春君の隣にはもっと可愛い子のほうが釣り合うと思うし……」

「そんな事ありません! 四季宮先輩は自覚ないかもですけど、先輩めちゃくちゃ可愛いですよ! 桜賀先輩とお似合いなのでもっと自信を持ってください!」

 そ、それこそそんな事ないよ……私に可愛さなんて全然ないのに、後輩ちゃんってお世辞が上手だなぁ……。

 両手を拳にしてにじり寄りながら断言する後輩ちゃんに、あははと苦笑いが洩れる。

 けど、可愛いなんて言われて気分が悪くなる人はいない。このお世辞はこのまま受け取っておこう。

「あーっ! 先輩今お世辞だって思いましたね!? 顔に書いてありますよっ!」

「……き、気のせいじゃない?」

「はぐらかす時点で思ってるって事じゃないですか! なら“ひよいは応援隊”のあたしが先輩の可愛さを延々と語ってあげますっ!」

 ひよいは応援隊……!? そんなものあるなんて知らないんですけどっ……!