四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 なんて思いながら、まだじゃれ合っている伊春君にチラッと視線を向けてみる。

 すると同じように伊春君も私にちょっとだけ視線を移していて、柔らかく笑いかけていた。

「……、何でだろ。」

 ぽつりと、誰にも聞かれないように疑問を口にする。

 また……伊春君にドキッてしちゃった。

 いやっ……でもこれは、伊春君みたいなかっこいい人に微笑まれたら誰でもドキドキしちゃうはず。

 だから恋愛感情とかじゃなくて、条件反射だよね……!

 胸の高鳴りのせいで私は再びそっぽを向きつつ、そう考える事にして自分を納得させようとした。



「これから、第1回環境委員会を始めます。」

 ドキドキしまくりな始業式から一週間半経ったある日、私は事前に指定されていた教室で環境委員の集まりに参加していた。

 委員会の人選は各クラス男女一人ずつで、委員会開催の日は今みたいにクラスごとに隣同士で座る事になっている。

 もちろん私の隣には今日も今日とてかっこいい伊春君が座っていて、委員会が始まったのにも関わらず周りの生徒がヒソヒソ会話していた。