四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「え?」

「誰もやりたがらないようですし、環境と銘打っているのなら温暖化防止に貢献できるやもしれません。」

「あ……確かに。」

 くるっと軽く振り返って耳打ちしてくる伊春君の言葉で、あぁ!と気付く。

 フィアスコに干渉できるのは私たちだけ。地球温暖化が進んでしまって、季節に害を成すフィアスコが生まれている事を知っているのも多分……私たちだけ。

 伊春君の言う通り、環境委員なら広報活動も多くやっているし微力だけど貢献できるはず!

「は、はい! 私っ、環境やります!」

「私もやらせていただきます。」

 それならやるしかないよね……!

 悩んでいたのが嘘のように吹っ切れて、勢いよく挙手する。

 私に続いて伊春君も立候補し、環境という文字の下に私と伊春君のマグネットが貼られた。

 他のみんなは何も知らず、季節に左右されて生きている。でも私は違うから、行動を起こすなら自分からやらなきゃダメだ。

『主が力を使ってくれなきゃこの世の理に逆らう事になってこの世界は崩壊する。』

 千冬君の言葉の通りなら、私の行動次第で世界が変わると言っても過言じゃない。本当に、世界の命運を握ってるんだ。