……だけど、私からしたら何事でもある。
「桜賀君と四季宮さんって仲良いのかな?」
「なんか主様って聞こえたけど、気のせいか……?」
「あの二人ってどういう関係っ……!?」
だって、こんなにも注目の的になってしまってるのだから。
気の許せる友達がいない以上こぢんまりして過ごそうと思ってたのに、早くもそんな理想像は崩れ去る。
席は仕方ない。出席番号があいうえお順だから、桜賀と四季宮ならこうなるのは必然。
それでも……主様とか日常的に言ってたら変な誤解を生みそうだし、今の内に言わなくちゃ。
「ね、ねぇ伊春く――」
「みんな静かにー! 新しい仲間が増えて先生も嬉しいし気持ちも分かるけど、今日は決める事がたくさんあるからそっち先行っちゃうよ!」
でも先生の大きな呼びかけに私の蚊の鳴くような声はかき消され、伊春君に届く事はなかった。
……まぁ、今じゃなくても放課後に伝えよう。今はみんなの熱も冷めてないだろうし、ここで行動すると余計に注目される気がする。
目の前にいるのに言えないのはちょっとじれったいけど……女の子たちの物議をこれ以上醸すよりは、いいかもしれない。
「桜賀君と四季宮さんって仲良いのかな?」
「なんか主様って聞こえたけど、気のせいか……?」
「あの二人ってどういう関係っ……!?」
だって、こんなにも注目の的になってしまってるのだから。
気の許せる友達がいない以上こぢんまりして過ごそうと思ってたのに、早くもそんな理想像は崩れ去る。
席は仕方ない。出席番号があいうえお順だから、桜賀と四季宮ならこうなるのは必然。
それでも……主様とか日常的に言ってたら変な誤解を生みそうだし、今の内に言わなくちゃ。
「ね、ねぇ伊春く――」
「みんな静かにー! 新しい仲間が増えて先生も嬉しいし気持ちも分かるけど、今日は決める事がたくさんあるからそっち先行っちゃうよ!」
でも先生の大きな呼びかけに私の蚊の鳴くような声はかき消され、伊春君に届く事はなかった。
……まぁ、今じゃなくても放課後に伝えよう。今はみんなの熱も冷めてないだろうし、ここで行動すると余計に注目される気がする。
目の前にいるのに言えないのはちょっとじれったいけど……女の子たちの物議をこれ以上醸すよりは、いいかもしれない。

