四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

『はい。私たちも細かい仕組みを知っているわけではないですが、どうやら私たちを創造した“神様”がいるみたいで。その神様が都合をつけてくれたようなのです。』

 流石にあの時はびっくりしたなぁ、急に神様っていう現実味のない話をされたんだもん。

 だけど正直な話、そうでもないと納得できない。フィアスコっていう化け物や伊春君たちの存在も、神様が作ったのならそういうものなのかと思う他ない。

 もちろん、完全に信じてるわけでもない。長い夢を見ているだけの可能性だってある。

 夢だとしたら、ちょっとリアルすぎる夢なんだけど……あはは。

「陽依ーっ、おっはよー!」

「わぁっ!? ……って、危ないから急に走ってこないでって前も言ったよね!?」

「ごめんごめんっ! 陽依のこと見つけたらつい突進したくなっちゃってー。」

「そんな事ある……?」

 見慣れた通学路を小川に沿って歩いていた時、前から元気いっぱいな声が飛んできた。

 その声に反応するように視線をまっすぐに直すと、いい感じに制服を着崩している天毬が私めがけて走ってくる。