四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 ほう……だから伊春君に復唱してって言われた呪文に繋がる、と。

 確かにあの後気温はちゃんと下がったしフィアスコもいなくなってたから、私が呪文を唱えてやっと収束するのか。

 いかにもファンタジー漫画にありそうな話……なんて、現実離れしすぎて他人事のように思ってしまう。

「統治者って言うのは、俺たちが守護者と呼ばれているような感じと思ってもらって構いません。名称のわりに特に深い意味はありませんので。」

「あーっ、秋ちゃんに先言われた! 最後まで俺に説明させてくれよ!」

「夏生君に任せていると話を長引かせてしまうからね、主様は物分かりが良いみたいだから簡潔な説明でも理解してくれると思って。」

 私の斜め前のソファに座っている秋君にチラッと目配せされ、うんと一つ頷いておく。

 話の大部分は掴めた感じがするから、細かい事はこれから知っていけばいい。

「……けど主には重荷を背負わせるよ、主が力を使ってくれなきゃこの世の理に逆らう事になってこの世界は崩壊する。フィアスコは危険な奴ばかりだし、俺たちが主を守りきれるとも限らない。それでもは、統治者として協力してくれるの?」