四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

　一人は藤の花みたいな色の髪をちょっとだけ後ろで結っていて、綺麗に澄んでいるオレンジの垂れ目が特徴的な人。この中では一番お兄さんって感じの人で、護国顔寄りの印象だ。

　もう一人は儚いという言葉がマッチする傾国顔で、シルクのような艶々な白髪を緩く三つ編みしていて左肩から垂らしている。高貴な金色の瞳はジトッとこちらを見ていて、圧倒的無の表情をしていた。

　伊春君と夏生君も顔が整っているからキラキラオーラがすごい事になっていて、眩しすぎて目が開けられなくなりそう。

　そんな思いを勝手に抱いていると、その二人が適正な距離感を保ったまま私に近付いてきた。

「初めまして、我が主様。伊春君たちからもう聞いているかもしれませんが、俺は秋の守護者である萩生秋(はぎうしゅう)です。以後お見知りおきを。……さ、千冬も挨拶しようか。」

「……冬の守護者、氷上千冬(ひかみちふゆ)。主、これからよろしく。」

　秋君と千冬君、って呼んでいいのかな……伊春君とも夏生君とも違った雰囲気で、少し会話がしづらい。