四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「……感謝いたします、我が主様。」

 私の手を握る春っぽい彼の瞳を見据えながらはっきり宣言すると、彼は心底嬉しそうに期待の眼差しで見つめ返してくる。

 夏っぽい隣の彼も「俺は主が協力してくれるって分かってたぜ〜?」とニヤニヤしながら言ってきた。

 どこまで協力できるのか未知数だけど、できるところまでやってみたい。

 それぞれで喜ぶ二人を眺めながら、心の中でこっそりそう思う。

「お、そろそろあの二人も帰ってくるってよ。こんなに遅いって随分遠くまで行ってたもんだなぁ。」

 不意に、隣からそんな言葉が呟かれた。

 あの二人ってどの二人だろう……そう思って尋ねようとすると、私の胸中を見透かしたように跪く彼が目を細める。

「二人というのは我々と同じ四季の守護者です。……今の内に自己紹介をしてしまいましょうか。私は春の守護者、桜賀伊春(さくらがいはる)と申します。どうぞ伊春とお呼びください。」

「それなら俺も〜! 俺は夏の守護者、瀬ノ海夏生(せのうみなつき)! 俺のことも好きに呼んでくれよなぁ主〜……って、主の名前も教えてくれよ〜?」