四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「そういや伊春っち、ここで解除しとかないと俺ら不審者に間違われるんじゃね?」

「あぁ、確かにそうですね。たまには良い事言うじゃないですか。」

「たまにはって……伊春っち相変わらず辛辣!」

「本当に静かにしてくれないものでしょうか……まぁいいです、“アビリティロック”。」

 呆れたように息を吐き、軽くあしらった彼がそう呟いた直後一瞬にして二人の姿が変わった。

 パッと変身が解けるようにそこに現れたのは、いかにも私服ですって感じの二人。

 シンプルなものなのに顔がいいからか、二人とも本当のモデルみたいに眩しい。

 反射的に手でその眩しさを遮ろうとすると、その手は私の倍の大きさの手に掴まれてしまって。

「それじゃあ気を取り直してしーっかり説明するからな〜、主〜……――っ、痛ったぁっ!?!?」

「同じ事を何度も言わせないでください、主様には敬意を持って接するように。」

 夏っぽい彼の行動に思わず肩を揺らし瞼を閉じると、開けた頃にはさっきと全く同じ構図が完成していた。

 だけどさっきよりも強かったのか呻き声を上げている彼に、本格的に心配してしまう。