四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 異様に元気な彼は春っぽい彼とは対照的に強気な建国顔で、顔の印象に負けず劣らずの勢いで詰め寄ってきた。

「夏生こそ、主様に不用意に近付かないでください。主様が困ってしまってしまう。」

「でも主も俺らのこと詳しく知りたいよな〜? いきなり化け物に追われて世界の為に〜って言われても意味分かんないし。俺だって主の立場ならそうなるわ。」

「……よく分からないけど……さっきの事、教えてくれるの?」

 グイグイ来る彼に若干身を引きながらも、私の頭は突然の情報量でパンク寸前。もし教えてもらえるなら、ぜひとも知りたい。

 そんな一心で元気な彼に向かって口を開くと、彼はニヤッと口角を上げてみせた。

「もちろん。俺らには主に全てを伝える義務がありますんで。」



《……じゃあそのお友達とちょっと話してから帰るのね、分かったわ。》

「うん……ごめんね、コロコロ変えちゃって。」

《いいのよ、連絡してくれたんだし。それに気温も下がって……汗で風邪引かないように、ちゃんと拭いとくのよ。》

「ありがとうっ、お母さん。」