四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

「統治者……?」

 それってもしかしなくても、さっきの熊が言ってた“トーチシャ”の事? チカラとも言ってたし、それと何か関係があるのかな。

 にわかには信じられない話だし、出来すぎてるとも思う。けど彼とあの熊の話は噛み合ってるし、本当に私に力が……。

「……それって、何をすればいいの?」

 そう考えた瞬間、私は自然と尋ねていた。

 彼はその返答に頬を綻ばせ、すぐさま腰に下げていたケースから小綺麗な箱を取り出した。

 そして私の前に差し出し箱を開けると……そこにあったのは筆記体の【A】が宝石のように装飾されている指輪で。

「主様、この指輪を右手の人指し指に嵌めていただけませんか。」

「わ、分かったっ!」

 まるでプロポーズのようなシーンだけど、暑さでそんなロマンチックな事も考えられず恐る恐る指輪を嵌める。

 カチンッと軽快な音を立てた指輪を見つめた彼は、「やはり……」と小さく零し私に言った。

「それではこれから季節の軸をあるべき場に戻し、正常な気温に正します。この先あの化け物がやってくる可能性が高いので、私から離れないでください。」