四季の守護者たちはとびきりに溺愛したがり。

 天毬は私の夢の話でひとしきり笑った後、滲む涙を払いながら柔らかく微笑んだ。

「まぁ、本当に病院とかは大丈夫だから。母さんにも心配かけたくないし、陽依のおかげで回復しまくったからっ。」

「……天毬がそれでいいならいいけど、何かあったらすぐ連絡してね。時間とか気にしないでいいから!」

「うん、ありがと陽依っ。」

 そんな会話をしながら玄関先まで送ってもらい、私は家に帰る為まだまだ暑い外に出た。

 そりゃお昼前だもんね……春でさえも暑いって感じるくらい気温がある時があるのに、この暑さだと気を抜くと倒れそうだ。

 できるだけ日陰を歩きながら、勢いで飛び出してしまったからお母さんに《今から帰るよ!》と連絡を入れる。

 その時にチラッとニュースの通知が見えたけど、今の気温は38℃らしい。夏よりも夏すぎる。

「は、早くコンビニ行ってアイス買お……暑すぎる……。」

 右手でハンカチを使って汗を拭い、左手で精一杯仰ぐ。

 でも次から次へと汗が吹き出てきてハンカチもすぐダメになってしまい、もう一度帽子を深く被り直した。